満身に 創痍するのも ゴールかな 足痛めしに 頭も惚け
老年になると体のあちこちが悪くなる。仕方のないことだと思っている。しかし、若い頃の感慨はこれとは異なっていた。その頃は、映画などで体の一部を切り落とされるシーンを見るといた堪れない絶望感を感じた。要はこれであの人の人生は終わったと。つまり人体の完全生について潔癖すぎるくらいにこだわりがあったのだ。
でも今は違う。終末は、ガクンと一瞬のうちに来るのではなくダラダラと時間をかけてくることがイメージとしてわかったからだ。ゴールに着いた時には、多分満身創痍の人が多かろう。
最初に作った一首。
満身に 創痍してこそ ゴールなり 足痛めしに 頭惚け
これだと、ゴールするくらいなら満身に創痍するくらい頑張れ、という感じになる。そうではない、頑張ろうとそうでなかろうと齢重ねると満身が創痍するものだ。
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