白い道 ピンクの道 落花敷き 今年もこれまで 惜春の候
ソメイヨシノは、エドヒガンとオオシマザクラから生まれた。エドヒガンは淡い紅色の花をつけ、先に花が咲き、その後で葉が出てくる。オオシマザクラは、白い花をつけ、葉が出るのと同時に花が咲く。ソメイヨシノは、エドヒガンにやや近い。
従って趣はやや異なる。ソメイヨシノはふくよかで洗練されている。一方オオシマザクラはやや野暮ったいが、淡白で、親しみやすい。花が咲くのは若干オオシマザクラの方が早い。神戸では2月末日に満開になった年もあったが、人々の口からその話が出ることはほとんどない。ソメイヨシノは別格で、オオシマザクラはその他大勢の花の中の一つだという扱いだ。
「白い道」とは、オオシマザクラが散った道。
「ピンクの道」とは、ソメイヨシノが散った道。
先にオオシマザクラが咲くのに、2種の道ができるのは、オオシマザクラの花期が長く、ソメイヨシノのそれが短いから。まだかまだかと待たれ続けて、咲けばあっという間に散りにける。
ちなみに桜餅に使われる葉は、オオシマザクラ。
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