肝心な 時に逃げるは 悪癖か 悔いても悔いても 直らずきた

 

    アリナミンは薬効を実感できる薬の一つだが、テレビCMは、消費者の問いに対して企業側が答えるという体裁になっている。二つほどのバージョンを見たが、微妙に受け答えがずれている。

 一つ目。「毎日飲み続けて問題ない?」これに対しして、誠実そうな男性が次のように答える。「成分に耐性が問題になるようなものはございません。」

 多くの成分が入っていることだろう。その一つ一つに耐性が問題になるようなものがないことは重要ではある。しかし問題になっているのは、多くの成分が複合された製品について大丈夫かと聞いているのだ。それについては答えていない。化学品は混ぜることにより、新規の性質を取得することが当然に考えられる。元の材料が大丈夫だから加工品も大丈夫だとは言い切れない。

 二つ目。「医薬品だけど毎日飲んで大丈夫?」上と同じような趣旨かと思われるが、この点に関して消費者の関心は高そうだ。同じく男性が答える。「効果が認められる限り、毎日お飲みいただけます。」

 効果があるなら飲めばいい、効果がないのなら飲むのをやめたらいい、とごく当たり前のことを言うのみで、消費者の質問には正面からは答えていない。(間接的に大丈夫だから毎日飲んでくださいと言っている。)


 

 質問と回答の間のこの微妙なずれは一体なんだろうか。質問と回答がピッタリ一致してしまうと当たり前すぎて、記憶に残り難いから、あえて違和感が残るように仕組んでいる可能性がある。もちろん何も考えず、出来上がったのがこれです、と言うことも考えられる。それにしても一つ目の解答はそれなりに答えようと言う姿勢が読み取れるが、二つ目に至っては、効果があると思うなら四の五の言わずに飲んでおけばいいと小馬鹿にしたような印象を受ける。

 

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