願うのは 見えた人だけ 100歳 誰も思わぬ 果てしなき空
クリント・イーストウッド監督の「ミリオンダラーベイビー」を観た。女性ボクサーのサクセスストーリだと思いつつも、この監督がそんな単純な映画を作るか、という疑問を抱きながら。
前半は確かにサクセスストーリー風であった。
ところが試合中に女性主人公が負傷し、半身不随となるあたりからガラッと呑気に見ておれなくなった。女性主人公が家族に見放され、絶望のあまり、殺してくれと男性主人公に懇願する事態となる。女性主人公は自ら舌を噛んで自殺を図る。
安楽死(殺)の深刻な問題が真正面から取り上げられるのだ。
男性主人公は悩むのだが、ぐだぐだ悩むことに焦点が当たることはない。この監督にそんな映画は似合わない。展開はとても早い。さっさと自分の解決策を見つけ、もちろん躊躇なく実行する。
これは娯楽の映画なんだよ。あとは自分で見つけろや。
他の作品同様訴えるものは軽くはない。
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