目の覚める 度の重なる 深夜闇 同じ悔いごと 何度繰り返す
世の中を二分する話法があって、その限りはないが、その中に「カラマーゾフの兄弟」を読んだことのある人と読んだことのない人、というのがある。それはともかく、仕事から引いて時間ができたのなら、じっくり構えてこの本を読んでみたらというアドバイスが、ある雑誌に掲載され、なぜか素直に納得できた。そこで読み始めたのだが、今までと違って、なぜか楽しい。特に気に入っているのが、リザヴェータ・スメルジャーシチャヤの部分だ。白痴のこじき同然の娘なのだが、これが地域社会に愛されて、生活できているという箇所だ。何度も読み返してみた。そこにはロシア社会の底知れぬ力強さがあるようなのだ。最近喧伝されているロシア兵の暴虐ぶりとは全く馴染めない。こんなふうに今のロシアと対比させるような感覚で読んでいる。それが正しいのか正しくないのか。これには全く興味がない。
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