昼の前 さっと鎮まる 蝉の声 風のみ通る 呆けた世界








 さっきまで轟々と鳴いていた蝉の声が、気がついたら全く存在しなくなっていた。こんなに生きてきて知らなかった。

    よく聴いてみると、時たま鳴き出しそうになる蝉がいるが、周りの空気を察して尻すぼみに大人しくなってしまう。

 甲子園球場の応援に似ている。どんちゃかどんちゃかやっているが、一瞬全くの静寂が訪れることがある。これは意識的に設定していることだが、蝉の方はどうだろう。

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