深奥の 蝉声の中 潜みたる 静寂に心 囚われていく
家を出なくなった友人を見舞うようになってずいぶんになるが、これはその友人の長女の要請であった。家人からすれば一切外に出ようとしない状況は、これと言ったことはないにしろ、やはり異常に思えたことであろう。本人も足を見せて、筋肉が落ちたこと、毛が全くなくなってしまったことを嘆いている様である。かと言って散歩に誘っても、馴染みの料理店に誘っても渋るばかりである。大雑把に言えば、家族が思うほど本人は家に引きこもっていることに苦痛は感じていない様である。ところで本当のところはどうなんだろう。月に一度くらいの割合で見舞っているが、その探究も目的の一つになりつつある。
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