金を借り 返済するは 生まれおち 死するに似たり 難渋するかも
「吾輩は猫である」もそろそろ読了するが、吉本新喜劇で見られるような掛け合いが見られ、正直ホッとする。これは漱石の言い分が世に認められて、新喜劇に採用されたと考えるからだ。
例えば、こんなくだりだ。
「ともかく女は全然不必要な者だ」と主人がいうと、
「そんな事をいうと妻君があとでご機嫌が悪いぜ」と笑いながら迷亭先生が注意する。
「なに大丈夫だ」
「いないのかい」
「子供を連れて、さっき出掛けた」
「どうれで静かだと思った。どこへ行ったのだい」
「どこだか分からない。勝手に出てあるくのだ」
「そうして勝手に帰ってくるのかい」
最後のセリフで笑ってしまうのだ。
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