アレロパシー









 


 セイタカアワダチソウは、根から周囲の植物の成長を抑制する化学物質cis-DMEを出す。これは主に、ブタクサ、ススキなどの生育を抑制する。同時に自身の種子に対する強い発芽障害となる、と言われている。

 ところでセイタカアワダチソウの群落を見ていると周囲は結構他の雑草が茂っているのを目にする。cis-DMEはどうなったのか、という疑問がずっとあった。

 これはセイタカアワダチソウの元気さが関係しているようだ。cis-DMEは地中濃度が10pp以上ないと効果を発揮しないらしい。では以前あったのになぜなくなったのか。それは地中の栄養状態と関係ある。以前あったモグラや、ネズミの活動が減り、その死体等の栄養分も無くなったという。

 かくして忌み嫌われる存在から、今や観賞用として見てみようという雰囲気も生まれている。


     ふと気づく タバコの匂い 森の風 慣れ親しんだ 遊女の趣き

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