制約がないとね。自由も実感できない。

 


  平磯緑地という小さな公園がある。毎日ランニングともジョギングともウォーキングとも言えるようなものに使っているごく普通の公園だ。歩行路があり、グラウンドがあり、池があり、東屋があり、海釣り公園があり、・・・・・。

 ある時その入り口付近で老爺が押し車を横に置きながらベンチに座って話していた。概略こんな話だった。朝早く起きて、バスで近くのJRの駅に行く、そこで電車に乗って、垂水駅に。そこから歩いてこの公園に。これが毎日だ、定期券も購入しているらしい。押し車がないと歩行にも困難が伴う身だ。公園はゆっくり歩く。

 毎日何らかの義務がないと生きていけない。


                   




        肩触れる そのつど落つる 音のして 紅葉の森 踏み踏み締め

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