数局

 


 将棋を数局指した。認知症の友は、決まって、「こんなに普段通り会話できるだろう。」と自慢げにいう。確かにそうだ。小一時間話して帰る人は、相手が認知症を患ってるとは思わないだろう。でも何も患っていなければ、親しかった友人が亡くなったことを聞いて何十回も驚きはしない。

 短期記憶の欠落の他にも症状はある。怒りっぽくなることだ。以前なら諍いがあっても最後は何事もなかったように収めてきた人が、もういけない。怒ったまま人と別れることになる。目に見えて交遊の幅が狭まる。




      雨の窓 遠くに佇む レインコート 水っぽいドラマ 待っていようとは


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