京都逍遥
所在ない そんな時間の その昔 焦って焦って 獲物を求めて
その昔京都に通い詰めている時期があった。昼トク切符なんぞ買い求めて。元々のテーマは、「一人でやること」の修練だった。一人で映画に行く、一人でレストランに行く、一人で旅行に行く。そんなことの修練として一人で京都に行くことにした。ルールも作った。京都駅から歩いていくこと。この企画は100回以上続いたが、結局京都のサイズが体感で分かった。京都は正方形で、一辺が5キロ。京都駅からどこでも歩いて1時間半しかかからない。
そんな中で気に入っていたのがお寺でクラシックを聴くことだ。とても集中できる。中でも一番気に入っていたのが泉涌寺だ。まず人が多くない。そして何より寺門より境内が下がっていることが大きい。吸い込まれていくように集中できるのだ。下がっていってもそこは暗くはない。低い東山の向こうから陽が差している。
そんな京都逍遥も終わってしまった。旬を過ぎたというべきか。
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