将棋
友人と将棋を指していた。その友人が私の成金を飛車で取ったのだが、その成金には香車が控えていて友人の飛車はあっけなく打ち取られた。こんなことは70年近く指してきて初めてのことだ。解説するとこういう次第になる。その成金の背後には香車が控えていることは盤上明らかで、友人もそれを認識し、飛車で成金を取ろうとした時にそれを控えてきた。ただしばらく経って、ふと盤上を見ると飛車で成金が取れる状況にある。それで実行する。つまりほんの少しの間に成金の背後の香車の存在を忘れてしまったのだ。
友人も納得がいかないような不可思議な顔をしている。香車の存在を忘れるなどということは些細なことではあるが、須くにおいてそうなのだ。月に2回合計10時間くらい接している間に数多くの事例を知った。悲しいことであり、恐ろしいことだ。
本当は 言ってみたいな 言葉一つ 猫にも言えず 何年か経ち
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