老化細胞

 

 老化細胞を撃退すれば寿命は飛躍的に伸びるという。そんなものがあったことさえ知らなかった。老化細胞は体内で炎症を引き起こすらしい。したがって老化細胞が減少すれば炎症も少なくなり。めでたしめでたし。ところで老後が存在するのは数多の生物の中で三つで人間はそのうちの一つとなる。生物の存在意義は生命の継続でしかないという、自然の冷酷なメッセージとも言える。そのメッセージに真正面から歯向かうというのだからまあ大胆な研究ではある。

 自然のメッセージに対してどの様なメッセージを打ち立てられるかが次の大きな作業となるが、こちらの方はまあほとんど手付かずといっていいだろう。現状においてすら厳しい老後を何故にして凌ぐのか明確な方針はない。時たま激しい苦痛に苦しむ人に死を許す設定をして、深刻な顔をするのがオチなのだ。少なくとも今ある方針は、寿命が尽きるまで生きるというまいまいなものだ。

  

   決まった日 見舞う老友 日によって はしゃいだり 沈み込んだり


   


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