棋王戦第3局
藤井棋王がまさか2七で飛車を捨てるとは思わなかったろう。多分その前に角を捨てて飛車を守ると読んだ筈だ。なぜなら伊藤七段だったら必ずそうしただろうから。伊藤七段は読みも正確、その対象も万全だ。いかんせん大局観が希薄で、薄ペラい。今は藤井棋王の世界についていけない。だって飛車を捨てた時多くの人が苦し紛れと思った。しかし現実にはそれと異なり、反撃の狼煙だったのだ。飛車捨ても詰みに至る一手順だった。伊藤七段には今少し時間が必要で多くの修練が求められる。そうすれば十分に藤井棋王に対抗できるようになっているはずだ。
世のものは 須くして 鏡かな あざとさ映し 手前勝手さも
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