進む認知症


   

 8年前共に劔を登攀し、歩き始めて12時間後疲れ果てた私を支えながら室堂を宿を求めて彷徨った友が認知症を患う。その深刻になる経過を、鳥海山、大杉谷、八経ヶ岳、飯豊山と何年にもわたって登ってきた中で見てきた。今も見続けているが、ひどくなる一方だ。足の筋肉は落ちて立ち上がるのにも不自由する。将棋も当初一枚落ち(飛車か角を落とす。)でたまに私が負けるという状態だったが、最近は二枚落ちでずっと私が勝ち続けている。記憶力と構想力の減退が激しい。室堂を彷徨った二人。今の彼が私であっても不思議ではない。


    不幸は 突然に来る あの時も 悲しみ癒えた すきがお好み     


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