王位戦第1局差し直し局

 

 最終盤藤井君の評価値がずっと1%を示し、ご当人も悟り切ったように、静かにお茶を飲んでいた。飲み終えたら静かに最後の宣言を行うのではと誰もが思った。しかしAIもそれほどでもないのだ、0%を示されながら勝利したと言う例もあったようだ。

 そしてこの夜も同じことが待っていようとは。渡辺9段が金3枚銀1枚桂馬1枚を持って詰ましにかかる。藤井君の迎手に最善手とは言えない手も紛れ込む。それは渡辺9段とて同じだ。対局開始から12時間以上経過している。焦りと疲れが双方の手を狂わせる。そして渡辺9段の手が止まり、全てが終わった。投了した。

 投了後高見泰地7段の見せた歪んだ醜い顔貌が印象的で、この人は一体何を表現したかったのだろう。藤井君の勝利に好意的ではなかったことだけはその映像からはっきり読み取れた。せっかくの熱戦をよくも愚弄してくれた。

    夏がそこ 木漏れ日鮮やか メリハリ付き 耳底潜む 単調リズム




コメント

このブログの人気の投稿

挨拶ハガキ

捨てるに捨てられない