PFAS

 

     神戸市内の企業が製造したミネラルウオーターから水道法上の暫定基準値の6倍のPFAS が検出されたと報じられたのは先月のことだった。神戸市内製造と聞いてピンとくるトップブランドがあった。この時期在庫を抱えている家庭も少なくなく、ちょっとした衝撃を与えた。

 発表したのは神戸市で、ただ該当企業名もブランドも非公表だった。

 該当者探しがネットで始まった。すぐに出たのは西明石に工場のあるあの〇〇(実名)だとする投稿で、ややお調子者かと思わせる部分があったが、多くの人たちの思いと同じだったから、あっという間に広まった。ところでなぜお調子者かといえば、報道では神戸市内の企業が製造した製品となっており、西明石なんてどこにも出てきていないからだ。

 調べてみると神戸市内の企業で、ミネラルウォーターを製造している企業は、実は1社あって、それは中小企業だ。(実名は調べれば誰でもすぐに判明する。)ここで問題なのは「神戸市内の企業」という形容句だ。狭く捉えれば神戸市内に本社を置く企業となる。これは1社だ。しかし、本社を他市内に置き神戸市内で採水している企業は他にもある。

 結局該当品の特定がすまないまま市民を不安に陥れている。

 原因は二つ。一つは神戸市だ、当該情報を開示していない。開示されているものも明石市議の情報公開請求の賜物で、神戸市自体は開示の方向にはない。開示しない考えを明らかにして市民の批判を受けるべきだろう。

 二つ目は疑われているトップブランドの企業だ。違うなら違うと大きく明らかにすべきだ。同社のHPに変化はなく、PFASについても常に外部機関によって監視されていると言うべきだ。現に同業他社の中にはこの騒動を受けて当社製品は全く関係ないと言明したところもあった。

 地下水が汚染されているとすれば、指摘された企業以外の製品も問題なしとはならないだろう。あえて言えば幾重にも濾過された水でさえそうならば、地表近くの汚染度はより高く、そこで育つ野菜はどうなんだと言う問題に至る。

 誰かが悪いと言った断罪ではすまない奥深さと深刻さをこの問題は訴えている。


   


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