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6月, 2024の投稿を表示しています

植物同定アプリ

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   ある植物を見て、これは一体どういう植物なのだろうか、と疑問を持つことが多かった。ある時、そんな疑問を解こうと考えた。本を買い集めて、それは50冊前後になっった。葉の大きさ、厚み、鋸歯のあるなし、花の形、花の咲く時期、樹皮の形状、色、匂いなどの情報を重ね合わせて、本と見比べて最後に宣告する、この植物は〇〇だ。難儀した一つがシンジュだった。街路樹のその枝を取ろうとして、ボキッと大きな枝を折ったこともあった。多くの人が歩いているそばで。やっとあるポイントを見つけ樹名が判明した後、何年にも渡り頭を悩ませる樹木が出てきた。  本をいくら漁っても箸にも棒にもかからなかった。  それを一挙に解決したのが、スマホの検索アプリだった。『Picture This」          梅雨に聴く 鶯の声 切れ味 風味も程よく 成熟の域       

誕生祝い

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  孫娘の誕生祝いを買いにトイザらスに。明石店が閉店しているのを今回初めて知った。斜陽産業であることを認識させられた。年齢から言って来年は違うものを所望されそうな気がする。それはそれで楽しみだ。これから何事かが起こる人がいる一方で、去りゆくのを急かされている人もいる。自然の流れで追いやられるのは、今となってはよかったかもしれない。                                                        トウネズミモチ       汗流れ 草の香蒸せて 見上げれば 先の先聳(そび)ゆ 頂き浮かぶ

検察人事

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   新しい検察人事には驚かされた。出身校の多様化だ。トップツーが中央。あと一橋、東大、阪大等が一人ずつっていう感じ。トップが女性だったが、この世界では驚くべきことかもしれない。ここのところの一連の冤罪事件では、検察の劣化が伺われる。40年前もそうだったが、優秀な人材が検察を目指さない。大悪を摘発しない検察に魅力がないということか。     雨合間 ヒラヒラ小蝶 降り出せば 何処に逃がる 葉蔭枝の下

将棋が強くなった

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   認知症の友人が、最近将棋が強くなったなーと褒めてくれた。数分前に話したことを何度も忘れる友人の言葉は俄に信じきれない。しかしその友人が、聞かれて答えるのではなく、主体的に話しかけてくることが稀なだけに、一瞬全く問題のない人と話しているような錯覚に陥った。                                          定期的 見舞う老友 日によって はしゃいだり 沈み込んだり

ピアニスト逮捕の記事

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   国内外で活躍していたピアニストが逮捕された。容疑はCAのエプロンの窃盗。その記事の題は。イケメン変態ピアニストは、愛妻家の「制服コレクター」。胸糞が悪くなるような記事だった。あらゆる人は品行方正が前提で、それがなければ活動してはいけないかのようなスタンスだ。品行方正だけが取り柄のピアニストを並べて何が面白いのか。  芸術家をそこら辺の尺度で測るんじゃない。                   朝の習い 汗びっしょりの 駆け回り 手足日に焼け 心解れる

離別

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   何十年も前の話だ。ある一人暮らしの老人の悩みを聞いていた。息子が家に寄り付かないという。10年以上も。東京の大学に行ったきり東京で勤めそれ以来帰ってこないという。何かストーリーがあるのか聞くが、そこには何もなかった。単に見捨てられただけのようだった。  その時はなぜか不愉快な気持ちになった。何年か経って、ふとそれってあるべきことかなーとの思いが湧いてきた。親離れ現象だ。その真逆の現象はどういうのだろうか。       ツバメ飛ぶ 鋭く描く その軌跡 鮮やかぶりに 思わず感嘆

サイゼリア

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   かねてより経営手腕についての専門家の評価が非常に高いサイゼリアではあるが、行くと心底驚かされる。ワインの店と標榜しているだけにその価格は驚愕以外にない。ほとんど変わらないメニューは確固たる信念のような印象を受ける。素晴らしいメニューもあればそうでないようなメニューももちろん存在する。しかしいずれも古武士のような風情がある。近くの串カツの専門店の生半可な白っぽいイメージとは大違いだ。             無惨にも 枝の切り口 晒されて もしもと想う  永らえればと

日記

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   幼い頃日記をつけようとして意気込むが、あっという間に頓挫したことがなん度もあった。原因は一つだった。「何も書くことがない。」昨日と今日の違いを認識できなかったのだ。  ところで今はどうか。長く続いている。昨日と今日が違っているかどうかまではわからないが、捉え方は違っている。この捉え方に違いがなくなったら、日々は全く同じとなり、時間の経過も風の流れも消え去ってしまうのだろう。  捉え方によっちゃ悲しいことだが、全消滅への途中ということになる。         ルーティーン 全て踏まねば 落ち着かぬ 奴隷根性 隅々まで

梅雨入り

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   各地の大雨の話が舞い込んでくる。遅い梅雨は大雨になる可能性が大きいとか。昨日知人からデラウェアが送られてきた。いよいよ次はブドウだ。              卑しきや 人恋しさの 顔に出て 草木見えず 風も薫らず      

藤井叡王破る

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   元々感じてきたことだが、藤井さんはやり過ぎだ。出る棋戦出る棋戦全てに真摯に向かい過ぎる。全てに勝とうとする。竜王名人からNHK杯戦、アベマトーナメントまで。ここら辺で目指すべきタイトル戦はいくつかに絞って集中してほしい。今のままでは観ている方が疲れるのだから、やっている方は疲れまくっていると思う。  そしてこれはと思う相手と存分に将棋を楽しんでほしい。        女一人 猫愛おしむ 幸薄げ  梅雨の合間の 人情話し

You’re fired !

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    「首だ!」と言われたことはない。勤めたのは2回で、いずれも自ら去った。勤めるって、奴隷みたい?  ところで勤めている人間は、いつそんなセリフを耳にしても、動揺しないように用意して欲しいものだ。奴隷を恥じるならいつでも一人で野に出る意気込みを持って欲しいもの。  いつまでも奴隷に身分に執着するのは見苦しい限りだ。              色薄き ねむの花そよぐ 初夏の候 遠くのサイレン 現実引き寄せ

ネムノキ

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   誕生日には必ず咲いている。ひと月前くらいから気になってよくみている。今年は咲くのは遅れるなーと思っていると、その日には必ず咲いているから不思議といえば不思議だ。平磯緑地にはたった一本しかない。これと言って悪い花言葉はなさそうだ。         ネムノキを 撮れば足元 眠り猫 共に住人 華はなくとも

感謝の言葉

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   「いつも寄り添って頂きありがとうございます。」という文面を頂いた。認知症老人の長女からだ。ここのところその前は、別の友人の姉から同じようなことを言われた。ポイントは、本人から言われていないことだ。ともに本人がはっきりしないというかしなかったというか。でも本人から言われていたら、照れくさいというか、次行きにくいというか。  でも感謝の気持ちを素直に表現できるのはいいことではある。まあ怒りの気持ちも憤りの気持ちも嫉妬の気持ちも焦りの気落ちも同じなんだけどね。        重き空 ヘリの爆音 小煩く 早く去り行き 戻せ佇まい         

後期高齢者

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   国が勝手に変な名称をつけるなんてけしからん、という方はご同慶の至りです。そしてこの辺りになると数字が立て込んでおります。72歳が健康寿命だそうです。72歳で身動きが難しくなって、80歳で亡くなるというのが一応のシナリオらしい。一方、二人か三人に一人は、一生涯の間に癌に罹患するという伝から行けば、そろそろそんな話が降って湧いてもあながち不幸とは言えない。  ところで寿命が80歳ということになれば、それに近づけば生きてちゃいけないような気にも若干なるが、あれは0歳児が何年生きるかという想定に過ぎなくて、今となっちゃ75歳の後期高齢者が何歳生きるのが平均かという想定に切り替える必要がある。平均余命ってやつでこれで行くと12年となる。仮にそこまで行くと今度は87歳の平均余命というのがあって、それは5年くらい。仮にそこまで行くとそれこそ今度はマイナスの平均余命になるかっていうともちろんそうなならない。つまりどこまで行っても平均余命は算定されるというまことに不思議なことで。                   丘駈け来 野猫眼差し 意味ありげ 常に探す場 あるべき癒し場

表現

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 表現は大切だと説く人がいて、深く賛同するものだが、その心は表現を忘れた人の覚醒を促すものだ。ところがその教えに従う人の多くはいまだに表現にタガをはめているようで面はゆい限りだ。         高き雲 青き大空 漂いて 梅雨忘れさせ 夏を覗かせ

誘い

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  認知症を患い5年間引きこもり状態の友人のところに同窓会の誘いが来た。送り迎えするという申し出は言った本人からすれば、格別の配慮のつもりであろう。  客観的にはどうだろう。書面やメールでの受け答えはずっとなく、スマホも所持していない現状をこの誘い人はいかように判断したのであろうか。室内ですら転倒し意識を失ったことのある状況を。  彼らは軽い。軽く心配し、軽く誘い、軽く対応する。実態を推測させる傍証はたくさんある。あとは直接本人に会って把握すればいい。        小雨舞う 梅雨っぽいかな 冷房を 入れたがる人 切りたがる人

虫唾

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   高齢者で、鍛え上げられた体にショートパンツなんか履いて、いつまでもお若いですね、と言われるのを十分に予想し、むしろ期待して、街中なんかを歩いている奴には虫唾が走る。  一時の遊興に似て虚しさ醸す定めの風情が一切しない無神経さに呆れる。  年行けば全てにおいてその逆でありたい。        烟る浜 そぼ降る雨の 中学生 端から端に 鞄抱えて

短期記憶

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   友人と話していて、ここ10年くらいの記憶がごっそり抜け落ちていることに気がついた。苦労に苦労を重ねた早月尾根からの劔への道もあの遭難事件も、そして心底心配した友人の死も。10年15年が短期と云えるのだろううか。これで私の記憶もなくなれば、そんな事実はなかったことになるのか。だから書いてみるという人もいるかもしれない。的を射ていない。  次から次へと積み重なる事実。そして徐々に新たな事実の重みに押しつぶされ、形状を失い溶解し、そして事実としても個性を失い、次の事実の構成物となる。           桃色の 扇のような ネムノキが 晴れ空バックに 美風揺れる

経団連提言

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   経団連が夫婦別姓推進の提言を行った。女性社員の実務上の不都合に目を配った地に足のついた提言だ。別姓否定論者は何を目指しているのかね。家制度の崩壊を危惧しているのか。それなら杞憂だろう。家制度は今や、墓地にしか存在しない。  尊属殺厳罰論議を思い出す。尊属を尊重するのは淳風美俗だと声高に言い張る一派があった。事実を見ていなかったんだ。尊属殺人のほとんどは存続の虐待に対する止むを得ない反撃でしかなく、涙無くしては聞けない話ばかりだった。むしろ減刑事由に溢れていた。  尊属殺規定の違憲裁判記録を読むといい。合憲派のいかに時代遅れの現実無視の立論かを。別姓論議も同じような流れの中にある。早く実現されることだけが関心事で、それ以外は時間の無駄だ。             梅雨合間 いつ降りだしても 不思議なし 渡る微風 不穏さ秘め

メフィスト

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                     誰がつける メフィストの名 警句満ち ユーモア溢れ 残虐光る

梅雨を待つ

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          その刹那 浮かぶ 転げ落ち 痛む脇腹 見上げる階段

牛蒡

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   毎朝牛蒡茶を飲んでいるが、ともかく文句なしに牛蒡が大好き。煮ても炒めても揚げても料理法は問わない。スーパーの陳列状況から牛蒡ないし牛蒡関連商品の愛好者は少なくはない。欧米や中国ではあまり好まれないと聞いたことがあるが俄に信じられない。         淡さ違え 色なす緑 森映ゆ 鳥ごえ忙し 梅雨待つ世界

絶望の地

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   現在の人口を維持するためには、合計特殊出生率は2・07から2・08が必要だと一般的に言われている。それ以下の数値を継続的に出している国は、遅かれ早かれ消滅するとされる。ところで24年発表によれば、日本は1・30そして韓国は衝撃の0・81である。特に1・0以下は国民が先行きに絶望していると読み解くことも難しくない。絶望している人間に先に希望を託せとは到底言えない。自分達の世代が絶えたらそれで終わり。極めて緩慢な自死と言えなくもない。  数値を上げるためには、出生・生育に関する環境整備が求められるが、人口問題に対する啓蒙活動も欠かせない。                切れ味の 燕スイスイ 滑り行き もたもた雀 目立たず啄む

知人の配偶者

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   友人の配偶者に会った時概ね違和感を感じる。そりゃそうだろう。気の置けないのが友人で、それ以外だから当然そうなる。ただ時たま人間性がまるっきり違うと感じる時がある。友人は善人なのに配偶者は悪人といったパターンだ。こうなると今まで善人だと思っていた友人が実はそうでもなかったと言うことにもなりかねない。ただ性格的な強弱で言えば、夫婦は一方が強く、他方が弱い。共に強いと言う場合もあるが、共に弱いという場合と同じくらいやばい。  なぜこんなことに思いを巡らす気になったのだろうか。トント不明だ。       階段の 手摺り止まろうと 椋鳥の ズルズル滑りて こりゃ違うぞ

滝沢カレン

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   恥ずかしげにしゃべるしぐさが大好きで、苗字をはじめ何事にもとらわれない境地に苦労を匂わせながら、それに一切触れない 外連味のなさに強く惹かれる。話された内容に記憶はなく、その刹那の楽しげなムードが全て。        騒がし 雨落つ前の 鳥の衆 不気味な予感 心乱すや

メフィストファレス

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    最近気に入った喫茶店の名前。有名な悪魔の名前。登場するのが、ダンテの神曲だと思い、読み始めるも、どこか変で、これは間違った縁だった、読むべきはゲーテの「ファースト」だった。  何年も前からその存在は知っていた喫茶店だったが、今まで入る縁がなかった。何十年間をを無駄にした心境だ。                    じっくりと 今語りたき 人ありて 叶わぬ定めと 諦むべきや

肋骨にひび

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   レントゲンで見たら左第八肋骨にヒビが入っていた。主観的には骨よりその周りの筋肉の損傷の方が大きいように思うが、それを言ってもドクターは乗ってこなかった。まあいいか。                      小雨舞う 梅雨っぽいかな 冷房を 入れたがる人 きりたがる人

カレンダー

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   毎月月の初めに月ごとのカレンダーに予定を記入している。ありきたりな習慣である。ところで今使っているカレンダーは、通っている歯科医からいただいたもの。以前はJCBカード発行のものだった。あれは出来が良かった。そのためだけにもJCBに復帰しようかとも考えている。            雨を避け 慌てふためく 小雀の 切羽詰まるや 楽しみおるや

梅雨寒風

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      梅雨寒の 風通り抜け 思わず 目は温度計  明日は暑いか